JSL研修報告

平成27年度 第2回JSL研修の分科会報告(西村先生)

西村先生:

 私たちの班は指導計画を作ってみようということでスタートをしました。

 まず、指導計画とはそもそもなんだろうというところからスタートしました。メンバーが小学校、高校、指導員という違う立場でしたので、まず共有をするということから始めました。ブレインストーミングな形で4人のなかで共通項を見つけていくということをしました。午前中はそのような活動をして、指導計画の内容がなんとなくわかってきたので、午後それを作りましょうということで、お昼にしました。

 午後は午前中に出てきた項目から枠を作るところからスタートしたのですが、日本語能力のどんな方法がありますか?それは具体的にどういうことをしますか?と一問一答式になってきてしました。だんだん辛くなってきたのですが、先生方が「実際にやりましょう」と言ってくださって、あとは、先生方にお任せしました。枠として、名前はいりますよね。ほかに、来日時期・生年月日・どんな動き方をしてきているのか・どんな日本語力がいるのか...というのをだしていただいて、枠ができたので、その枠に実際に子どもを想定して計画を作っていただきました。

報告(写真参照)

西村A①.JPG 西村A②.JPG

西村B①.JPG 西村B②.JPG

受講者感想

① 私は今年日本語指導をしている子どもが33人います。今日は33人の個別指導計画の基本パターンを教えてもらって、あとは自分の力で作れるようになりたいと思いました。日本語指導の先生とペアで、自分の担当の子どものことを具体的に話をしながら進めました。いろいろなアイディアをもらい、どんどん計画が埋まっていきました。具体的に作業をしながら、体験学習をしながら力をつけていける方向性が見つけられたので、今日は最高の収穫を得て帰れます。ありがとうございました。

② 私は外部の日本語支援員という立場なので、今日初めてこういう風に実際に小学校で日本語を教えてらっしゃる先生と組んで計画を作りました。指導計画を作る作業ってなんて楽しい作業なのだと思いました。今までの私は、取り出しの日本語だけを見ていたわけです。私が今ここで教えている取り出しの日本語は、はたして学校の動きに合っているのか、合っていないのか、そして効果的なのかってずっとなんとなく分からないままやっていて、実際のここの原型を見ながら一緒に相談しながら作ることによって、どのタイミングで何をいれていけばいいかってことが見えてくる。すごく楽しい作業でした。一緒だった先生がこれで33人分作れそうですっておっしゃってくださったので、ほんとによかったなと思いました。

西村先生:

 ここは、ほんとは7名でのグループだったのですけど、今日は4人になっちゃって最初さみしいなって思ったのですが、すごくやる気あふれるチームで頑張ってくれました。今のまとめにもありましたように指導計画は、「枠ありき」ではありません。それから、連携がなかなかとれない、分かってもらえない、というときに、「私達こんな計画をしています。先生どんなことをしていますか」という風に、連携を取るにはって考えた時に初めて指導計画が平面から立体になる。今日の午前中の菅原先生のお話の中にもあったように、形ではなくて実際の子ども姿で考えていって、具体的に動いていく中で初めて指導計画は子ども達に意味のあるものになるのではないかと今日実感しました。ありがとうございます。